2008年12月2日火曜日

どうしてこの業界に入ったのかというと。。。

このブログで以前書きましたとおり、自分は異業種からIT業界に転職した者です。
以前は卸売会社に勤務したり、販促企画とかの仕事したりしていて、一時期インターネット関連の仕事も経験したあと、30代半ば近くなってからシステム開発の会社に入社しました。

ということで、昔はシステムを使う側の人でした。そしてその使う側にいた者として感じた問題があり、それがこの業界に転職することを志すきっかけとなりました。

以前勤めていた会社で、新しい販売・調達システムを導入した際、コンピュータのことがよくわからないユーザー企業と業務のことがよくわからない某大手システム企業との絶妙なコンビネーションにより「使うことで業務に支障をきたすけど使わないと困るシステム」が出来上がって導入されました。

従来、そのユーザー企業の営業は朝必要な事務処理を済ませたらサッサと営業に出かけたり、必要に応じては直行直帰をしていましたが、そのシステム導入後、営業はシステムのために受注情報登録、新規商品登録、在庫確認、加工発注などに関する様々な手続きに必要な書類作成を行い、場合によってはシステムへの情報入力もこなすため午前中社内で事務ばかりという状態に変わりました。

当然営業活動の時間が減って、気がつけば定番商品が競合他社に流れたり、新規受注獲得が減ったり、他社が受注したがらないようなものしか受注できなかったり、とジリ貧に売上が落ちていき、利益率でそれをカバーするために在庫・生産管理を徹底してさらに余分な労力をかける、という悪循環に陥りました。

「コンピュータならあんなこともこんなことも何でもできる」と妄想した素人ユーザーと、業務実態を知らないSE(専門家)との間の溝が生んだ悲劇です。他人事なら喜劇かもしれませんが、他部署とはいえその会社に所属していた身としては笑っていられない結果でした。しかも配置転換でその後自分自身がそのシステムにかかわることとなったときには愕然としました。「なんだこりゃ!?」って感じに使い勝手が悪く業務効率を落としてくれるのですから。

その時に思ったんです。一般企業と開発陣の間には通訳といか感覚の橋渡し役というか、そういった者が必要だ、と。

それからもう10年以上たちました。自分はシステム開発の会社に入社して、営業系とはいえ開発者側の立ち位置となりましたが、今も昔もユーザー企業と開発側の感覚の違いは大きいままだと思います。こちら側に来てギャップの大きさを再認識したのが正直な気持ちです。

本当はそのギャップを埋めたくてこの業界に身を投じましたが、今までのところ自分の思った仕事はほとんどできていません。それはこれからチャレンジというところです。

もっとも、この不況の時代に「投資」であるITへの予算を各ユーザーがどれだけ投じるかや、ユーザーの要望や願望の進化、技術の潮流がどんどん変わっていくので遅れないように必死、などなど、不安な要素が多いのですが。

暖房器具販売館

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