2009年1月20日火曜日

不況だけど、でも…

国会では景気対策や雇用対策についての議論がされていますが、今回の不況は近来稀な全方位型不況なので、思い切った政策が実施されないと焼け石に水では?などと思ってしまいます。

バブルとその後の失われた10年といわれるあたりの不況は、日本の問題でしたが今回は世界同時不況、しかも産業や業界についても幅広く業績が悪化しています。

バブル期には好況な日本経済から空前の円高が進んで輸出産業は影響を受けましたが、それでも「故障が少なく燃費のいい日本車」や「パナソニックなど家電各社の高機能・高品質」、「安定性・信頼性の東芝ノートPC」、「ハイスペックかつユニークで先進的なソニー製品」など、日本製品のブランドは海外で評価を得ていましたし、円高メリットを活かした海外旅行が増えて旅行業界もにぎわいました。
バブル期には円高で金額ベースでは減となったものの、数量的には決定的な落ち込みではなく、バブル崩壊後の不況では金融や不動産はズタズタになったものの、円が下がった上に中国特需で輸出が活性化、その割りには新興国の台頭で円安でも海外から安い商品が輸入されるようになり小売や外食産業はバリュー合戦に突入して顧客拡大(反面デフレが進んだり、国際的な価格競争を理由に人件費抑制、あげくに規制緩和によって今日の非正規雇用問題の種がまかれたりもしましたが)、という具合に「全て八方ふさがり」にはならなかったのですが、今回はずいぶん違います。

非正規雇用拡大と低収入化で内需は常に停滞感があったなかで世界不況となり、金融・証券・不動産・自動車・電機・広告・印刷・紙パルプ・鉄鋼&非鉄金属、小売・運輸・旅行・外食など片っ端から業績が悪化しています。食品や規制緩和で活性化していた人材ビジネスも、あいつぐ不祥事とも重なりドカンドカンと破裂してます。

円が上がっても下がっても、諸外国も不況でモノが売れませんから輸出はアウト、失職と賃金削減で内需は伸びないので輸入もアウト。

小手先の対処療法のような景気刺激策だけではなくて、是非とも画期的かつ抜本的な対策もお願いしたいですね~。

まぁ、多少救いがあるとすればこのご時世でも実は全産業が壊滅しているわけではなく、もとから静かな業界は他ほど極端な業績不振になっていないのに、不景気ムードで目立たないだけなので、そういった業界の活性化と新たな産業創出で景気を牽引できる要素はまだあると思われるところでしょうか。

もっとも政府の景気対策にはそういった景気牽引役となる産業創出や産業支援が感じられませんので不安ですが。。。

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